ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
8/26
ボジュヌールド→ アシガバード
晴れ

 

メヘディーと別れてトルクメニスタンへ。

我々はしょうもない官僚主義丸出しの手続きを2時間半我慢してトルクニメスタンに入国した。
この国の場合は、現地旅行社の受け入れがないと入国できないし、陸路を行く場合はガイドも付きそうことが決まりになっている。で、ビザ代で一人69$取り、車2台と、バイク1台の通行料なり保険なり税金なりで300$取られた。 その上、ルートも日程も全て決められ、旅の空の下の自由は殆ど無きに等しい。つまり、この国は、よその人に来て欲しくないのである。それが、まず基本にある。 イラン人のホスピタリティーに感激したすぐ後だから、その偏狭さに余計呆れる。

入国してすぐ、道は岩の山塊の間を縫って逆落としに下り始めた。 そこまではいい。実にダイナミックでスケールの大きな広がりと高さに鳥肌が立ったものである。

しかし、その先に見えたきた、首都、アシガバートの町並みを見た時は我が目を疑った。目が点になるとはこのことか。なにしろ、町が真っ白で、巨大な墓石が並んでいるみたいなのだ。訊けば、現大統領が白が好きで、外国から白い大理石を取り寄せ、大きな建物を白大理石で建てたそうな。
それだけでも阿呆丸出しだが、それくらいで驚いてはいけない。
いたる所に現大統領の、白く浮腫んだ気味の悪い笑顔が掲げられ、前大統領の金ピカの全身像が太陽に向かって24時間回転している。しかも像の巨大な台座は、夜になるとピンクや紫の光でライトアップされる仕掛け。B級SF映画の巨大なオープンセットか、荒野の中のパチンコ屋のような町なのである。
馬鹿馬鹿しさもここまでいけばシュールの域で、私も色々な町を見てきたが、ここまで悪趣味でナンセンスな町は見たことがない。こここそ世界遺産の認定すべきだろう。ユネスコは何をやっているんだと言いたい。

この国は天然ガスやら石油などの資源に恵まれ、本来は豊かなはずなのだが、前、現大統領の阿呆丸出しの浪費のせいで台所は常に苦しく、そのしわ寄せは当然庶民に押し寄せている。それでも殆どの人が現政権を支持しているというのだから、よほどソ連時代がひどかったのか。
中央アジアの北朝鮮の異名をとるこの国だが、その異様な個人崇拝ぶりは、ある意味北朝鮮より徹底しているかもしれない。

大仰な建物が墓石のように建ち並ぶ中、庶民は白タクをやって小銭を稼ぎ、糊口を凌ぐといった現実。にも関わらず、大統領閣下は、この国を中央アジアのドバイにすると豪語しているとか。 どこまで阿呆かと言葉もないが、人々がどうして黙っているかがやはり不思議だ。
外の世界を知らず、押さえつけられ、牙を根っこから抜かれると、人はここまで愚鈍な羊になるものなのか。
ひどいこと言い過ぎと思うかもしれないが、私としてはこれでも随分遠慮しているつもりである。
嘘だと思うなら、一度この国を訪ねてみて下さい。
ある意味、それだけの価値はあると思いますよ。

首都・アシガバートは建物のほとんどが
白い大理石で建て替えられている
通称「三本足」と呼ばれる街のシンボル
天辺には常に太陽の方角を向く大統領の像
夜はなんとも気色悪い色に染まります
地元テレビ局の取材を受ける戸井
かなり簡単なインタビューだったような気も
するけれど、後日ちゃんと放映されたそう
 
 

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Photo&Caption
Yuji Miyazaki

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