ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
9/5
タシケント
晴れ

 

インターネットが使える内に色々用を済ませたり、原稿を書いたりする。

朝晩が涼しくなってきたので、セーターなどを買いに出る。
中国のトルファンにやって来る友人二人組に後半用の服を持ってきて貰うつもりだったので、冬物は全くないのだ。油断もいいとこである。

夕方から、旧ソ連に捕虜になり、辺境の地で死んでいった日本兵の墓を探して訪ねる。
それは、町外れの広いイスラム墓地の片隅にあり、墓守のような男達が、私が日本人と知って親切に案内してくれた。

83人が眠る墓は綺麗に掃除されて明るい静けさの中にあったが、やはり重苦しい気持ちになる。
こんな所で、二十歳そこそこの若者たちは、一体どんな気持ちで、何を思って死んでいったのだろう。
親や故郷を思ってか、恋人を思ってか・・・・・。
いやいや、その殆どが、恋すら知らずに死んでいったのだろう。
僅か60数年前のことだが、誰にも時間を戻すことはできない。
名前も、もちろん顔も知らない若者達だが、その苦しむ顔や笑う顔を想像したら涙が出てきた。


ちなみに、死んだら土に帰る思想のイスラム教徒の墓は土饅頭で、ロシア人の墓は大仰な石碑に故人の顔がプリントされている。その顔が、みんなこちらを見ているから気味が悪い。夜には絶対に来たくない場所である。

 

これから、キルギスに向かい、この旅最大の難所、天山山脈を越えて中国に入る。
事前の情報では、新疆ウイグル自治区では一切の通信が出来なくなっているらしい。
あの、北京オリンピックの大袈裟振りと作り笑いとの落差はどうだ。
大国が辺境の地でやっていることには今から腹が立っているが、そこは無闇に切れず騒がず、羊の降りをして現実を見ていこうと思っている。
でも、どこまで我慢できるかしら・・・。

 
 

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Photo&Caption
Yuji Miyazaki

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