ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
9/9
カザルマン → ナリン
曇りのり雨

 

カザルマンからナリンまでの220km、その内120kmがアップダウンの激しいダートロード。天気が悪く、左右から岩山の迫る谷間を縫って延びる道は陰気で暗い。いきなり上りが始まって一気に2800mの峠に出る。

寒くてヘルメットのシールドが曇る。そこへ、無言で現れた遊牧民の父と娘。見ると、近くにユルタが一つ。こんな所で生きる人々の人生観はどうなっているのだろう。挨拶しても無表情で、私達に対する好奇心も警戒心もなさそう。
厳しい環境が、表情も感情も封じ込めてしまうのか。あるいは、そんなものを引きずっていたら生きていけないのか。

標高2800mの峠の頂上で暮らす遊牧民の親子
なぜここで暮らすのか、その理由を是非聞きたいが言葉がどうしても・・・

その後、道は一気に下って舗装路へ。さらに100km走って着いたナリンの町は、旧ソ連時代の遺跡のような、暗くて陰気な町。その上、雨が激しく降りだし、寒くて鼻水が止まらない。

やっと見つけた宿がこれまたひどく、まるで捕虜収容所か朽ち果てた病院のような佇まい。部屋も寒く、暖房はないのか?と訊くと、「寒かったら毛布を被って寝なさい」だと。

明日は、いよいよ3800mのトルガルト峠を越えて中国に入らねばならない。
中国で、自分の車やバイクで旅する場合は必ず現地の旅行社にアテンドしてもらわねばならず、中国側のスタッフは明日の午後1時から国境で待っていることになっている。
明日の悪路に備えて宮崎はタイヤ交換、私と上田で朝食用と昼食用のサンドイッチをつくる。
明日は、多分この旅で一番長い一日になるだろう。

雨、降り止まず。
この町でこれだけ寒いのだから、天山山脈の上の方は間違いなく雪だろう。
あれこれ気に病んでいても仕方ないから、ウオッカを飲んで寝てしまう。
ま、なるようになるさ。
いや、なんとしても、なるようにしなくては。
問題は、雪と体力である。

 
 

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Photo&Caption
Yuji Miyazaki

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