ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
10/1
銀川
晴れ

 

遂に、旅を始めてから4ヵ月目に入った。私が61歳になる月でもある。

今日は、中華人民共和国の、建国60周年の記念日。午前10時から、北京での式典のライブ放送をテレビで見る。
大仰で禍々しく、嘘臭くて陳腐。まるで「裸の王様」の世界である。
10年振りの軍事パレードとか。規律正しい近代的軍事国家を国民に、世界にアピールしたいのだろうけど、「規律」や「近代的」という言葉とはほど遠い所にこの国があることを私達は知ってしまっている。正しく伝えているのは、「軍事国家」の部分だけである。

その後の、「人民」によるパレードや群舞も、いかにも官製の臭いがして人間味を少しも感じない。北朝鮮の人文字やマスゲームと同じ臭いだ。
少数民族も賑やかしで出てきたりするが、これが殆ど偽物。要するに、漢人達がそれを装っているにすぎない。

趙は言う。
「オリンピックの時もそうだったけど、本当の少数民族なんてこの中には1人もいないよ。このセレモニーにいくらかかったか知らないけど、政府が金の使い方を間違えていることだけは確かだね」

今日から8日間の連休とか。町は人でごった返しているけど、街頭のモニターで式典の様子を見ている人はごく僅か。
回族自治区の首都にも関わらず、回族の姿を町で見ることは少ない。ウイグル自治区でもそうだったが、表通りでぶつかりあったり、大声で怒鳴り合ったり、唾や痰を吐きあったりしているのは漢人ばかりである。

夜のセレモニーの、これまた金のかかっていること。花火やらCGやらのオンパレード。馬鹿馬鹿しく、途中でテレビを切る。
そして、持って来た志ん生のCDを一人こっそり聞いて笑う。人生の機微や、人の本音を笑いで包む落語は世界に誇れる芸術だ。この国にいて、体の芯から知的なものに飢えている自分を感じる。

北京や他の大都会ほどではないにしろ、ここ銀川でも60周年を祝うイベントがそれなりに盛大に行われていた

 

 
 

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Photo&Caption
Yuji Miyazaki

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