ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
10/21
マグダガチ →ベロゴルスク
晴れ

 

マグダガチからベロゴルスクまでの400キロを同じ態勢で進む。
今日も快晴。朝は零下5度だが、それでも昨日に比べると温かく感じる。それに、標高も1000メートルから300メートルまで下がり、午後には5度近くまで気温が上がる。一面を被っていた霜が消え、路肩にチラホラ緑色の雑草が・・・。これだけで、もう無性に嬉しい。しかし、冷静に考えれば、まだたったの5度である。それを温かく感じたり、春の到来のように思ってしまうのだから、人の感覚には順応性があるというか、いい加減というか・・・。

走るM58号線はいたる所が工事中で、土と砂利のダートの箇所も多い。所によっては数十キロもそれが続くのだが、そのせいかアンドレのトラックも我がCRVもやたらとパンクする。ま、荷物が重いから仕方ないのだが。
シベリアを横断する、8000キロに及ぶ幹線道路の建設現場を走り続けているわけだが、その一大工事の進め方を見ていると、ロシアという国の底力と、ロシア男の不器用な律儀さの様なものを感じる。この道が完成したら、東と西を結ぶ大動脈になるのだろう。時折、我々に手を振るブルの運転手や、ライン引きの男たちの心根が嬉しい。そんなささいなことでも励まされる。
 アンドレの話によれば、この道も、10年ほど前まではよく強盗が出たらしい。車やトラックを止めて通行料を要求し、拒むとピストルで腕や足を撃つようなならず者がウヨウヨしていたという。一仕事して家に帰る途中で何度も強盗に金を要求され、家に辿り着いた時には一文無しになっていた事もあったとか。ここいら一帯は、少し前まではアメリカの開拓時代と同じような世界だったのである。

弾痕付き標識
弾痕付き標識。小さい穴はともかく真ん中のどでかいのはなんでしょうか?
できればそんなものを持っている輩には会いたくありません


宿を探してひと息ついた時、今日が、親友だった北井という男の命日だったことを思い出した。色々問題の多い男だったけど、私は大好きだった。かけがえのない友だった。肺がんで死んだのが3年前。あんなにタフでエネルギッシュで我が儘な男が死ぬなんて・・・・。奴の死は、松田優作や中上健二の時よりショックだった。考えてみれば、生きていればみんな私と同い年だ。今の私の悪戦苦闘を奴が何処かで見ていて、「十月、いい加減にしろよ」と呆れながらも激励してくれていると勝手に思いながら一人ウオッカを飲む。奴がいたら・・・・考えてもしかたないか。夜の冷気が染みてくる。くそ!

 

 

 
 

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Yuji Miyazaki

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