ユーラシア大陸横断行     Back Next
           
       
               
  旅日記
10/27
ダリネレチェンスク → ウラジオストック
晴れ

 

ゴールのウラジオストック目指して430キロを走る。

センチメンタルと笑われるだろうが、時々空を見上げる。そこに、いつも私を信頼し、私の生き方と旅を応援してくれていた亡き父や友たちがいるような気がする。俺の分まで旅をしろと彼らが言っているように思うのは都合良すぎるだろうか。しかし実際、見えない彼らの存在は時として力を与えてくれる。彼らに旅の報告ができるといいのだが・・・。

午後6時、ウラジオストック着。
霞んだ空の向こうからビル群が見えてきた時は、思わず何かがこみ上げてきた。5大陸走破行を始めてから12年。その最後の瞬間だから、多少は感動しても不思議ではないだろう。

金角湾に沈む夕日を後ろに、皆でシャンペンを回し飲みする。ベロゴルスクの駐車場の親父が、旅のゴールで飲めとくれたシャンペンである。
と見れば、同じホテルの駐車場に、あの2台のBMWが寄り添うように止まっているではないか。翌日知ることになるのだが、彼らは私達より早く前に進み、それでも勿論雪と氷からは逃れられず、悪戦苦闘の末、やはり最後はバイクをトラックに乗せてここまで辿り着いたとか。そして、私達と同じ船で日本に向かい、川崎から船で故郷のオーストラリアに帰るのだという。モンゴルの原野で出会った彼らと、日本まで一緒に行くことになろうとは・・・。だから、道行く旅は面白いのである。

ここで乗船手続きや通関を済ませ、11月1日出港のルーシー号で富山の伏木港に向かう。入港が3日で、入国審査、通関をすませ、仮ナンバーなど着けてから走り始め、4日の午後4時に、青山のホンダ本社着の予定。
物好きな人は、私達のボロボロの勇姿を見に来て下さい。

シャンパンでお祝い!

とりあえず、現地からのメモに近い日記の送信はこれで終わります。
近々、この日記を下敷きに本にまとめます。本は、新潮社から出ます。
来年1月から12回にわたって放送される、「旅チャンネル」の紀行ドキュメンタリーも楽しみにしていて下さい。私達の悪戦苦闘、七転八倒振りがリアルに見られると思います。笑えますよ。

この、とりとめもない雑記のようなものを読んで下さった皆さんに心からお礼を言います。姿は見えずとも、いつも皆さんが見守ってくれていると思いながら旅を続けてきました。きれい事でなく、これは本心からです。そういうことが、体や気持ちを支えてくれるということは、本当にあるのです。
本当にありがとう。


船が出るまで、しばらくの間だらしなく眠ります。
では、いつかお会いできる日まで。
ダスビ・ダーニヤ!

 

2009年10月29日、霧のウラジオストックにて。
戸井十月

 
 

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Yuji Miyazaki

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