いよいよ、南米大陸一周の旅の出発の朝。
午前6時に起きて荷物の積み込み。
島さん、ルーチョ、三山さんの見送りで9時半、ホテル前をスタート。再びここに戻ってくるのは、およそ4ヵ月後の8月中旬。ともかく、皆が旅を楽しみ、そして無事に帰ってくることが肝要だ。

右:戸井、島健造、四位、宮崎、具志堅、ルーチョ・マケーラ
リマ市内から海に出、太平洋の荒波を右に見ながら南へ。10kmほどでパン・アメリカン・ハイウェイに乗って加速する。
これから、大陸最南端のプンタ・アレナスまで、ただひたすら南下する毎日。
バイクは1997年の北米大陸一周の時に走ってくれたのと同じホンダ・アフリカツイン(750cc)。撮影車兼サポートカーは、同じくホンダの4WD車、MDX。それに、荷物を積み込まれたドイツ製のトレーラーBOXが引っ張られて走るという態勢。
メンバーは、VTRカメラマン兼ドライバー兼コンピュータ担当兼料理係の四位雅文(47才)。メカニック兼ドライバー兼スチール撮影担当の宮崎雄司(37才)。通訳兼渉外担当兼金庫番の具志堅勝(35才)の3人。私を含めて4人のチームは、今までの大陸行でも最も小規模。みんな一人何役もこなさねばならない。

パン・アメリカン・ハイウェイを南下する
450kmを一気に走り、日没のナスカ高原へ。
生涯、ナスカの地上絵を研究したドイツ人の女性学者、マリア・ライヘが滞在していた「ナスカ・ラインホテル」へ(50$)。
10時から午前2時まで眠り、起き出して、出発前に書き終わらなかった原稿を書く。
あの、小野田寛郎さんの生涯を追ったノンフィクションで、新潮社から7月頃に発売される予定。
これが終えるまでは、バイクに跨った旅人と、〆切に追われるもの書きの、二足のワラジの日々が続く。