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アントファガスタ
→チャナラル(420km) |
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午前9時出発。道は太平洋から離れて、再び砂漠の内陸部へ。乾き切った無人のアタカマ砂漠をひたすら南下する。
陽が中空にあるとジリジリ灼けるように熱く、陽が沈むとシンシンと冷えてくる。それに、大地が温められた昼すぎからは、必ず強い風が吹き始める。例によってヨットのように走る−−バイクの旅なんかやめりゃいいんだよ。

砂漠の手
「POSADA」と呼ばれる、トラックドライバーのためのレストハウス(そんなに格好よくはないが)で野菜スープと焼き肉の昼食。化粧の濃い、太ったお姐ちゃん(?)が一人でせっせと皿を運ぶ。決して美人ではないが、愛嬌があって可愛い。何より武骨な男たち相手の働きぶりがいい。媚びず傲らず、自分の仕事をテキパキこなす。そして、笑みと冗談を忘れない−−彼女もまた、チリ人のひとつの典型である。

媚びず傲らず、仕事をこなすお姐さん
夕方、本道より外れてダート(土と砂の道)を走り、海辺の国立公園、「CALETA PAN de AZUCAL」へ。
闇の中に、風と波の音だけが聞こえる。もう、冬がすぐ近くまで近づいている。これから向かうパタゴニアは、一体どんな状態になっているだろう。もう少し早く旅を始められたら良かったのだが・・・。