朝からまっ青な空が広がる。やっと雨雲から緑が切れた。
午前中の300kmは宮崎が走り、私が交替する頃には気温30℃を越える。熱い。もの凄い湿気で汗がしたたり落ちてくる。
パタゴニアでは寒さと冷たさに硬直したが、これからは熱さと湿気に体力を絞り取られるだろう。
体調と相談しながらの旅が、今まで以上に必要だ。
今日走り抜けているサンパウロ州の郊外には日系移民が多い。日没前に立ち寄ったガソリンスタンドの社長も日系2世だった。彼によれば、今夜、近くの町でロデオ大会があるとのこと。見に行こうということになり、小さな町の小さな宿に滑り込む。
年に1度、4日間にわたって開かれるBOLSAMという町のロデオ大会。ロデオ会場のまわりには夜店が並び、どこに隠れていたんだと思うほど可愛い娘が群をなしている。
やがてロデオ大会が始まり、会場が地鳴りのように揺れて、年に1度のフェスタは朝に向かって盛り上がってゆく。
ロデオ大会
テキサスにでもいるように鑑賞する。やはり、大国アメリカに匹敵する大きさと力を持っているのはブラジルだ。そして、この両者はひどく仲が悪い。ブラジルはアメリカのことが嫌いだし、アメリカは、ブラジルの強大化が気になって仕方がない。今まで好き勝手やってきたラテンアメリカの中から、新しい盟主が現れることを恐れているのだ。アメリカとブラジルの打々発止からは目が離せない。