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サン・フランシスコ・デ・ゴイアス
→カンポ・ヴェルジ(150km) |
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昼を過ぎると猛烈に暑くなる。温度は31℃ほどだが、湿度が高いから汗がしたたり落ちて目にまで入ってくる。雪と氷のパタゴニアは遙か後方6000km。すぐ目の前に赤道が迫ってきている。
道から外れ、赤土のダートロードを60km走ってカンポ・ヴェルジの町へ。ここは14年前にも立ち寄った所で、エメラルドのガリンポ(鉱山)によって栄えた町。
カンポ・ヴェルジとは、ポルトガル語で「緑の原」を意味するが、その名の通り、深い緑の原の中に忽然と現れたブームタウンである。
しかし、残念ながら14年前の面影はなく、町は閑散としていて、エメラルドを掘っている井戸も数えるほどしかなくなっていた。
しかし、それでもまだ、この地に夢を託し、人生を賭けて穴の中に潜る男たちもいる。そんな男たちを取材し、ゴーストタウン化した鉱山跡を撮影してから、町で唯一のホテル「ホテル・カンポ・ヴェルジ」へ。

エメラルド掘りの親方
エメラルドが人を呼び寄せた「緑の原」は、今は「強者共が夢の跡」になっていた。
時の流れを感じること−−これもまた旅である。