宮崎、アキラは車のパーツやバイクのタイヤを捜して町へ。
未知の3国を抜けて気が抜けたせいか、脱力感が強く、何もやる気がしない。
長旅の途中では、必ず何度かこういうダレ気分になるものだ。移動の日々がマンネリ化し、何を見ても、何と出会ってもときめかなくなったりする。多分、疲れのせいもあるのだろう。こういう時はジタバタせず、気が充実してくるのを待つのがいい。
マナウスからポルト・ベーリョまでは、ハンモック船で4日かかる。船の上では何もできないから、丁度いい休養になるかも。

タフで頼もしい二枚目、ホセ・マヌエル・セグニーニ
夜、皆で食事していたら、ホセが私の首を指差し、「それ、いつ何処で刺された?」と訊く。
手で触ると、首の右側に小さなおできのようなものが。もしかすると、ハエに卵を産みつけられたかもしれないとホセが言う。自分も経験があるが、放っておくと皮膚の中でサナギがフ化し、赤く膨れてくるという。
気持ち悪いが、しばらく観察することにする。
どんなに小さくても、自分の体の中に別の生きものがいるというのは、あまり気分のいいものではないが、これも経験。
イザとなったら、ホセが切開するという。