道は良好。30kmほどで、カーブしながらの上りが始まる。壁のような山肌を這うように道は上り、一気に2500mから3500mへ。そして、4000mの峠へ。
貧しい食堂が何軒か身を寄せ合う峠で昼食。鳥とジャガイモのスープの味はいいのだが、息が苦しく、食欲がない。
息苦しくて昼食どころではない・・・
道は更に上り、この日の最高地点4988mの分水嶺へ。ここで、ジャガイモを売る15才の少年。毎日ロバで3時間かけて村から上ってきて、道行く車にジャガイモを売っているという。それが唯一の現金収入だそうだ。
2人の兄はコチャバンバで働いていて、自分もいつか町へ行きたいと呟く。
5000m近い峠から少し下ると、広大な平地が広がった。標高3000〜3500mの間に広がるアンデスの台地、アルティプラノである。道は、アルティプラノを切り裂いて一直線に伸びてゆく。
地平線から現れる山塊は、どれも5000〜6000m級の山々。この壮大なパノラマの中をバイクで走れる幸せ。大陸一周行のラストステージにふさわしい贅沢である。
標高4500メートルの峠