午前九時から、スズの廃鉱の撮影。
オルーロの町に戻り、地底の守護神、「TIO(おじさん)」の撮影。
奴隷として働かされたインディオたちが崇めた神は異形の神。スペイン人たちが「ディアブロ」と名づけたのもうなずける。
スペイン人たちは鉱山労働者たちによる土着信仰を恐れ、坑道の上に教会を建ててマリア様を祀った。しかしTIO信仰が滅びることはなく、今も「ディアブラーダ」となって生きている。
いつか「ディアブラーダ」をテーマにしたドキュメンタリーを撮りたいものだ。

坑道の守り神、TIO(ティオ)
午後4時半、オルーロ発。道はいいのだが、今度はトラックドライバーたちのストライキによって迂回を余儀なくされる。これが、岩とシルトのひどい道。まったく、ボリビアは安心できない。
で、辿り着いたパタカマヤの宿、1泊3$。しかも4人で1部屋の、この旅最悪の宿。標高3800m。ただでさえ息苦しいのに、4畳半ほどの部屋に4人で寝るとは。
息苦しくてよく眠れず、ほぼ1時間毎に目を覚ます。あー、早く低い所に下りたい。